当院でピアスを開けていただいた患者さまへ
ファーストピアスおめでとうございます。
ピアスホールが上皮化(皮が張る)までしばらくファーストピアスを付けたままになるかと思います。
その期間の注意事項はピアッシング後の説明の通りです。
当院で取り扱っているブロムダール社のファーストピアスはトラブルが起きにくいのですが、セカンドピアス(ファッションピアス)に変えてからトラブルが起きて来院される患者さんが時折いらっしゃいます。
ファッションは自由なのでお好きなものを選んでいただいてよいのですが、できるだけトラブルを避けるために知っておいていただくと良いことを、ここで説明したいと思います。
主に
◆どのようなピアスを選べばよいか。
◆どんなことに注意したほうが良いか。
についてになります。
これからピアスを開けようか悩んでいる方はこちら
ピアスを開けよう
取り扱いピアスの種類について
ここにいくつかの種類のピアスを並べました。
①フープタイプピアス、リングモチーフピアス
これはとくに六角形の珍しいタイプです。ホールに対してポスト(耳の通す棒の部分)がいびつですのでとても入れにくいです。焦って無理に通そうとすると出血や炎症の原因になりかねません。一度入ってしまえば引っかかりにくいものではありますが、入れっぱなしにする場合は重たいものは避けたほうが良いでしょう。ピアス軸が真っすぐでないものは、ある程度ピアスホールが安定してからお使いになることをお勧めします。
②フックピアス
チャーム(飾り)がゆらゆらゆれて、華奢でかわいらしいピアスです。が、このピアスも①同様真っすぐなホールに対して、U字の細いピアスを入れなければならないため、焦ったり無理に出口を探すと傷がついてしまう可能性があります。ゆっくり慎重にピアスを通しましょう。ピアスの太さが細いものが多く、こればかりをつけているとピアスホールが細くなってしまうことが懸念されます。重たい/長いチャーム(飾り)がついているものは、ひっかけたりするピアス裂傷(耳たぶが裂ける傷)になってしまうことがありますのでご注意ください。就寝の際は脱着されることをお勧めします。
③④スタッドピアス(キャッチ式ピアス)
耳に通すポスト部分が真っ直ぐになっていて、耳の裏にキャッチ(留め具)を付けて固定するタイプのピアスのことをいいます。ピアスホールへの負担が少ない他、耳たぶにしっかり密着してくれるのが特徴です。セカンドピアスには比較的おススメです。キャッチには③のようなシリコンゴムのタイプ(シリコンの形も様々)、④のような金具タイプのものなどいろいろあります。
注意していただきたいのは、キャッチが外れてしまうのを恐れて耳たぶに対してきつくキャッチをつけてしまい、耳が腫れたり、気が付いたらピアスヘッド(頭の部分)やキャッチが埋没して来院される方が多いです。ピアスキャッチはきつく締めすぎないように、画像を参考にしてください。
またピアスヘッド(頭の部分、飾りの部分)が3mm以下など小さいものは、ピアスホールが安定していない場合ピアス埋没のリスクが上がりますのでご注意ください。
ボディピアスタイプ
⑤ラブレットスタッドピアス
⑥ストレートバーベルタイプ
長期つけるのに安定したタイプの形のピアスです。ボール部分がねじ式のキャッチとなっており、キャッチが緩んで取れてしまったという事例が少ないのと、ピアスの形自体がひっかかりにくくなっています。軟骨ピアスや口ピアスに使われたりもします。ボールを持ってねじのように締めるのが慣れるまで難しかったりしますが、ボールグラッパーというボールをつかみやすくするツールを使うとやりやすいかもしれません。ボディピアスとしてもつかわれるのでいろいろな太さや長さの軸が売られていますので、購入の際はご注意ください。(下記★を参考に購入下さい)
特に⑥の写真のような樹脂タイプ/プラスチックタイプのものは軽く着け心地が良く金属アレルギーの心配もなく、ピアスホールを傷つけてしまった際耳を休めるために使ったり、ピアスホールが安定するまでの長期の着用に使いやすいです。
⑤の写真は純チタンで、PVCゴールド塗装されているものです。イオン化しにくいため金属アレルギーになりにくく、お風呂や就寝中もつけっぱなしやすいです。
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【長期装着におすすめのピアスの種類】
純チタン、医療樹脂ピアス、ガラスタイプピアス
【ちょうど良い太さ長さ】
当院のファーストピアス太さ 16G
ファッションピアスに多い太さ 18G~20G
(Gゲージは数字が大きくなるほど細くなります)
ピアス軸の長さ 6mm
(耳たぶが厚い方、炎症を起こして腫れている場合は8mmなど長いものがおススメです)
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このほかにも面白いピアスは色々あると思いますが、よくあるピアスのタイプを説明させていただきました。
外でファッションとして装着できるファッションピアス、ピアスホールが炎症を起こしたり傷ついた時の休ませられるセカンドピアスをお持ちになると、トラブルがあったときに対応しやすいと考えます。
ピアスホールもあなたの皮膚の一部です。
とても繊細な皮膚です。
開けてから数年経っていても、傷をつけてしまったり無理をするとあっという間に埋まってしまうことがあるし、長期間ピアスを着用していないと穴が細くなってしまうこともあります。
ファッションを楽しみつつ、自分のピアスホールを育てていきましょう!